🏆 東京都オープンデータ・ハッカソン 2026

Cloudflare ハッカソン・スタックガイド
図解でわかる「使える機能」

ハッカソン参加チームには、通常は有料の Cloudflare 開発プラットフォームが チーム単位で無償提供されています(Paid プラン相当・2026 年 9 月頃まで)。このページは、提供されるサービス群を 概念図つきでやさしく解説する入門ガイドです。チームアカウント名は tokyo_odh_XXX(チームごとの番号)形式で発行されます。

世界規模のエッジネットワークがアプリを支える概念図:地球儀を囲むネットワークメッシュ、アプリ画面、データベース、クラウドノード

図はすべて概念理解のためのイメージです(本ガイド用に生成)。

全体像

ひとつの地図で捉える

Cloudflare の各サービスは「世界中に分散したネットワーク(エッジ)」の上で動きます。フロントを Pages、APIを Workers、データを D1/KV/R2、AIを Workers AI/Vectorize/AI Gateway、メディアを Images/Stream、守りを Turnstile/Access が担当する——この地図を頭に入れると、どのサービスをどこで使うか迷いません。

🧩

組み合わせて使う

単体でも動きますが、真価は組み合わせ。例:Pages+Workers+D1 で「フルスタックWebアプリ」。

🌍

エッジで動く

ユーザーに近い拠点でコードが実行され、速く・安く・スケールします。サーバー管理は不要。

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Wrangler で配布

ローカルから wrangler コマンド一発でデプロイ。GitHub 連携で自動化も可能。

スタック解説

サービスごとの「何ができるか」

各サービスの役割・イメージ・ハッカソンでの使いどころをまとめました。

コンピュート

Workers — エッジで動くサーバーレス関数

世界中の拠点で動く小さなプログラム。API・認証・画像加工・Webhook 受信など、バックエンドの処理を担います。サーバーの用意もスケール設定も不要で、リクエストが来た拠点で即実行されます。

使いどころ:オープンデータを整形して返す API、外部 API のプロキシ、フォーム送信の処理など。
世界地図上の複数拠点で、小さなワーカーがコードを実行している概念図
コンピュート

Pages — フロントエンドのホスティング

React/Vue/静的HTML などのフロントを配信。GitHub と繋げば push するだけで自動デプロイ、プルリクごとにプレビュー URL も発行されます。Pages Functions で軽いサーバー処理も同居できます。

使いどころ:ハッカソン作品の Web 画面そのもの。デモ URL をチームで共有。
Gitブランチとクラウドから生成された、Webサイトのブラウザウィンドウの概念図
データ

R2 — オブジェクトストレージ(S3 互換)

画像・PDF・CSV・動画などのファイルを保存。S3 互換 API なので既存ツールがそのまま使え、下り転送料(エグレス)が無料なのが特徴です。

使いどころ:アップロード画像やデータセットの保管庫。Workers から読み書き。
クラウドからラベル付きの複数バケットへファイルが格納される概念図
データ

D1 — サーバーレス SQL データベース

SQLite ベースのリレーショナル DB。テーブルと SQL でデータを構造化して扱えます。Workers からバインディングで接続し、ユーザー情報や投稿などの「関係のあるデータ」を保存するのに最適。

使いどころ:投稿・コメント・マスタデータなど、検索や集計が必要な構造化データ。
行を持つ3枚のテーブルカードが線でつながれた、リレーショナルDBの概念図
データ

KV — 分散キーバリューストア

「キー→値」で高速に読み書きするストア。世界中の拠点にキャッシュされ、読み取りが非常に速い一方、結果整合(書き込みの反映に少し時間)です。設定値やセッション、キャッシュに向きます。

使いどころ:機能フラグ、簡単なキャッシュ、APIレスポンスの一時保存。
地球儀上の複数拠点にキャッシュされた、キーと値のカードの概念図
AI

Workers AI — エッジで動く AI 推論

テキスト生成・翻訳・要約・埋め込み・画像・音声など、オープンモデルの推論をバインディングひとつで呼び出せます。GPU の準備は不要。

使いどころ:チャット応答、文章要約、埋め込み生成(→ Vectorize と連携)。
注意:ルール上、Cloudflare ホスト型で入出力いずれかの単価が $1 / 100 万トークンを超える高額モデルの利用は禁止されています。
エッジノード上で信号波を放つ、脳型AIチップの概念図
AI

AI Gateway — AI リクエストの管制塔

AI への呼び出しをまとめて監視・キャッシュ・レート制限・ログ化する入口。どのモデルにどれだけ使ったかを可視化し、同じ問い合わせをキャッシュしてコストとレイテンシを削減します。

使いどころ:複数モデルの一元管理、使用量の把握、暴走コールの抑制。
AIリクエストのトークン列がゲートを通り、ダッシュボードで監視される概念図
AI

Vectorize — ベクトル DB(意味検索・RAG)

文章や画像を「埋め込み(ベクトル)」に変換して保存し、意味が近いものを高速に検索します。生成AIに社内データを参照させる RAG(検索拡張生成)の中核。

使いどころ:オープンデータQ&Aボット、類似ドキュメント検索、レコメンド。
立方体空間に色ごとに集まった点群を虫眼鏡で探す、ベクトル検索の概念図
メディア

Images / Stream — 画像と動画の配信

Images は画像の保存・リサイズ・最適化(WebP/AVIF 変換や複数サイズ生成)。Stream は動画のアップロード・自動エンコード・プレイヤー配信。大量のメディアはこの2つ経由で配信します。

使いどころ:ユーザー投稿画像のサムネ生成、デモ動画の埋め込み。
ルール:一般 CDN 経由での大量配信は規約上制限されます。画像は Images、動画は Stream を使ってください。
クラウドが1枚の写真を複数サイズに変換し、動画を各デバイスへ配信する概念図
セキュリティ

Turnstile / Access — 守りの2枚

Turnstile は画像パズル不要のボット対策ウィジェット(CAPTCHA 代替)。Access はゼロトラストのアクセス制御で、管理画面などを「本人確認を通った人だけ」に限定できます。

使いどころ:フォームのスパム防止(Turnstile)、内部ツールの保護(Access)。
盾と、人間とボットを見分けるチェックマーク付きゼロトラストの扉の概念図

ルールと制約

やってはいけないこと

無償提供を続けるための約束事です。運営マニュアルより要点を抜粋。

🚫

用途の逸脱

ハッカソンの範囲外の開発、他チームのリソースへの不正アクセスは禁止。

⛏️

高負荷処理

マイニングや大規模学習など、計算資源を過度に消費する用途は禁止。

💸

高額 AI モデル

Cloudflare ホスト型で単価が $1/1M トークン超のモデルを Workers AI 経由で使うのは禁止。

📦

一般 CDN での大量配信

大量のメディアは Images / Stream 経由で。標準 CDN 直配信は規約上制限。

🔑

秘密情報の直書き禁止

API キーは Secrets Store か環境変数へ。ソースコードに直書きしない。

🕵️

個人情報の取り扱い

個人・機密情報の不適切な扱いや、法令・Cloudflare 規約違反は禁止。不審な挙動は Slack へ即報告。

セットアップ

Wrangler で最初のデプロイ

ローカルの CLI(Wrangler)から数コマンドで公開できます。

Node.js を用意

Node.js をインストール(ターミナル:Mac は「ターミナル」、Windows は PowerShell を管理者で起動)。

ログイン

wrangler login を実行 → ブラウザで承認 →「Successfully logged in」。必ずハッカソン用チームアカウント(tokyo_odh_XXXを選択(個人アカウントではなく)。

プロジェクト作成 & デプロイ

下のコマンドで雛形を作り、そのまま公開できます。

# 最新の雛形からプロジェクト作成
npm create cloudflare@latest my-app

cd my-app
# ローカル開発
npx wrangler dev
# 本番へデプロイ(チームアカウントを選択)
npx wrangler deploy
参加手順の概略:dash.cloudflare.com/sign-up でアカウント作成 → ② 全メンバーのメールを Google フォームで提出 → ③ 運営がチーム登録・招待 → ④ 招待メールを承認 → ⑤ ダッシュボードでチームアカウントに切替。質問は Slack #03_事務局への質問 へ。

データ保全

締切前に必ずバックアップ

提供期間は 2026 年 9 月頃まで。権限停止後はアクセスできなくなります。締切前に必ず退避してください。

  • R2 / D1 のデータをダンプ・ファイルエクスポート
  • Workers / Pages のソースを GitHub へ push
  • Secrets Store の中身を安全な場所へ保管
データベース・バケット・鍵を収めた金庫と、書き出しの下向き矢印の概念図

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本ガイドは東京都オープンデータ・ハッカソン 2026 の公開マニュアルと Cloudflare の一般的な製品知識に基づく解説です。正確な提供条件・料金・クォータは運営の案内および Cloudflare ダッシュボードでご確認ください。挿入図は概念理解のために本ガイド用に生成した画像で、実際の管理画面ではありません。